U フィラリア予防の知識
フィラリア予防薬はなぜ動物病院でしか買えないのか?
なぜ日本だけこんなに高く販売されているのか?

なぜ成虫のいる犬にフィラリア予防薬を飲ませると死亡事故が起きるという話が強調されているのか?


フィラリア予防薬は海外では動物病院だけでなくネットやペット用品店などで売られているのが普通です。
もちろん、
フィラリア予防薬に既得権益を持つ業界としては、獣医師の了解なくフィラリア予防薬を投与したら危険だとしなければ処方薬に指定される根拠がなくなりますから、危険性を強調するのは分かりますが、その上に海外の数倍の価格で販売しているのですから、愛犬と飼い主さんにとってはまさに踏んだりけったりです。

しかし、ネットが普及した現在では、不都合な真実を一般消費者に伏せ続けることは不可能になりつつあります。このページではなぜ日本だけが処方薬として動物病院でしか販売できなくなっているのか、動物病院のホームページでは決して分からない事実について学んだところを説明させてもらいます。







「Tフィラリア(犬糸状虫)」の知識


フィラリアとはどんな虫か?
そして、飼い主さんが知っておくべきフィラリア症について

フィラリアの生活環
幼虫の成長と感染経路



「Uフィラリア予防」の知識

<フィラリア予防薬業界の背景>飼い主さんが「風説」の被害者にならないように・・

<なぜ処方薬なのか?>
高い予防薬を動物病院だでしか買えない不思議な仕組み

<投与前検査とは何か?>
日本でだけ義務づけられている『全頭』投与前検査

<フィラリア予防薬の危険性>
日本だけ、なぜ「危険」なのか?

通年投与の提案>
個人輸入の普及で可能になったより完璧な予防薬の使用法

<フィラリア成虫の寄生が予想される犬への予防薬の与え方



V個人輸入の知識

個人輸入の利用方法

通関時の規制の説明

個人輸入の可能性と期待




W参考資料一覧

このサイトの情報源リスト


Yおまけ

全国動物病院でのフィラリア予防薬価格一覧表

唐突ですが、フィラリア予防業界にとって平成10年というのは特別な年です。
この年はメルク社のもつイベルメクチンの特許期限が満了した年であり、
日本でも平成10年以前は海外の多くの国と同じように一般薬として販売されていたイベルメクチンその他のフィラリア予防薬が突然処方薬に指定替えされた年だからです。

一般薬であれば動物病院だけでなく薬局でも販売できます。
処方薬であれば犬を診察しなければ販売できないので、販売できるのは動物病院だけに限られます。
当然の話ですが、薬剤師には犬を診察して処方をする権限がありません。(飼い主さんの中には、犬を毎年連れて行かなくても前年と同じ予防薬を分けてくれる良心的な動物病院をご存知の方もいらっしゃるでしょうが、これは厳密には違法行為になります。ただし、獣医師の診察とは犬を診ればいいのであって触診をする必要はありませんから、病院の玄関先でチラリと見るだけでも処方薬を販売できます。フィラリアの投与前検査については、飼い主さんと獣医師双方の同意があれば獣医師の判断(オフラベルユース)で投与前検査を省略することができます。)


特許期間の満了前までは、販売元であるメーカー(メリアル社など)が動物薬専門メーカーであり、その営業方針で販売先を動物病院に限定していましたから、フィラリア予防薬が一般薬であっても何ら問題なかったのですが、特許期間満了を前にして続々とジェネリックが販売されそうになってきました。もし、薬局に販路を持つヒト用医薬品のメーカーがジェネリックを作って薬局で販売したら、動物病院業界での価格申し合わせはまったく意味を失い、予防薬は確実に値崩れしてしまいます。
そこで、危機感を持った動物病院業界では「フィラリア予防薬の要指示薬(処方薬)化」に向けて不明朗な政治的動きを繰り広げることになります。
イベルメクチンがフィラリア予防薬として承認されたのは比較的新しく1986年(昭和61年)のことですが、それでもそれから1998年(平成10年)まで10年以上一般薬として販売されており、(後述の水薬問題を除き)大きな問題とはなっていなかったのですから、この時点での処方薬化はいかにも唐突な方針変換です。
しかし、いくらなんでも「薬局で売られるようになったら獣医師は飯が食えんようになる」という理由だけでは露骨過ぎて、監督官庁(動物用医薬品の承認権限は農水省)も動けません。

そこで指定替えの正当化のために急遽取られたのが
「実は危険だったイベルメクチン」キャンペーンです。
イベルメクチンの危険性を示すために、業界を挙げて副作用事故報告が集められました。
(その顛末はこのページ下段に「付記」としてまとめてあります。)
自分の患犬を薬の副作用で殺してしまうのはプロとしてみっともない話なので普通であれば内々に済ますことの多い話も、この時ばかりはそうも言っていられないということだったようです。
何しろ、監督官庁である農水省からイベルメクチンを処方薬化するために副作用情報を提出して欲しいというお声がかりがあったほどですから、あっという間に沢山の副作用情報が集まりました。


沢山の副作用情報が簡単迅速に得られたのにはもう一つの理由があります。
実はこの頃には、偶然、違った理由からイベルメクチンの副作用が問題になっていたのです。
年配の方ならご記憶かも知れませんが、この頃は「動物病院自家製フィラリア予防の水ぐすり」が盛んに販売されていました。
今でこそ、ジェネリックであれば1錠\60で仕入れられるフィラリア予防薬ですが、特許期限満了前には当然ジェネリックはありませんから、イベルメクチンのフィラリア予防薬はカルドメックしかなく、動物病院が 仕入れる価格も当時は1錠当たりで\200くらいしていたのではないかと思います。

薬剤価格と副作用は関係なさそうにみえますが、当時に限って言えば密接な関係にありました。
「動物病院自家製フィラリア予防薬」の材料は牛や豚などの大型動物の寄生虫駆除に使うイベルメクチンの注射液ですが、自家製フィラリア予防薬を動物病院で作って販売することが流行したのは、これを犬用に希釈するだけで仕入れコストを何十分の1にも下げられたからです。
つまり、1錠\200の仕入れをもったいないと考える動物病院が、この水薬を売りまくりました。
平成10年前にフィラリア予防薬が無視できない頻度で治療事故を引き起こしていた大きな理由がこの水薬なのです。

当時の商品名は違っていたような気がしますし、使い道も豚の回虫を落とすことが主体だったような記憶がありますが、すでに現在と同様の豚用イベルメクチン製品が発売されていました。現在市販されている家畜用イベルメクチン

この注射液(200ml入り)は1mlあたり10rのイベルメクチンを含有しています。フィラリア予防の場合に使われる量は体重1kg当たり6μmgですが、豚に使われる場合には体重1kg当たり300μrが指示量ですから、ちょうど50倍の濃度のものを使うことになります。
ちょっと長たらしい計算になりますが、もし仮にこのイベルメクチン1%溶液一瓶を希釈して、犬のフィラリア予防に使うとすると、一瓶200mlにはイベルメクチンが2g=2,000r=2,000,000μgが含まれているので犬の体重にして延べ33,000s分(2,000,000μg÷6μg)の予防薬を作れることになります。
犬の体重を平均15sとして6ヶ月分与える(合計90s)としても、畜用イベルメクチン注射液一本があれば、300頭以上の犬に6ヶ月分のイベルメクチンを与えるのに十分な量になります。
つまり、
動物病院がアイボメック注射液を一瓶\7000(当時の価格)で仕入れ、犬の投与量まで希釈して与えれば、300頭分以上のフィラリア予防をすることができてしまうことになります。これが「水ぐすりのフィラリア予防薬」です。

ちなみに、イベルメクチン注射液の医薬品承認内容には、「犬のフィラリア予防」は含まれていませんから、水薬を作って販売することは獣医師による医薬品の適用外使用(Off Label Use)にあたります。適用外使用は犬の飼い主さんの承諾書があれば獣医師の判断で行えることが認められているので、動機の不純さは別にして違法であるとまでは言えないことが、水ぐすりの流行を招いたとされています。

仕入れ価格がただ同然の自家製水薬は、動物病院の利益にはなりますが、これを作る時に注射液を希釈する計算を間違えたりすると、当然深刻な事故にもつながります。
体重15kgの犬に一回の投与量2mlの水薬を作るとして、イベルメクチンの必要量は90μgであり、一方で100倍の希釈液であるアイボメック2mlに含まれるイベルメクチンは20mg=20,000μgですから、更にこれを約200倍に希釈しなければなりません。
イベルメクチンは水に対して難溶性ですから、水で希釈するのであれば使用前によく振って混ぜる必要がありますし、もし製造のどこかの段階で計量ミスが出たり、溶液が均質化されていなければ濃度の高い部分は規定よりもずっと多くのイベルメクチンを含有し、濃度の低い部分はただの水になってしまう可能性もあります。

イベルメクチンのフィラリア予防薬は、成虫を殺すことはなく、ミクロフィラリアを殺す速度も緩慢であるとされていますが、それは規定量を与えた場合です。
不正確な計量で通常の数十倍数百倍のイベルメクチンを与えられれば、ミクロフィラリアの除去速度は上がりますから、副作用が出てもおかしくはありません。
時代は未だフィラリア予防薬の導入期ですから、それまで予防をしてもらえずに、すでに多くの成虫に感染し、無数のミクロフィラリアが体内に充満している犬が多数いたはずです。
そんな時代に平気でこの水薬を与えていたのですから、今思えばおそろしい話です。


すでに触れたようにフィラリア予防薬は日本でも一昔前には処方薬ではなかったのですが、丁度平成10年の特許期限満了の前に処方薬に指定替えをして、業界の検疫を守ろうという時点で、「獣医師の自家製予防薬」のせいで副作用を起こして死亡する犬が多かったために、処方薬化するための副作用情報に不自由しなかったという皮肉なことになりました。
原因は獣医の自家製水薬であるという点に目をつむれば、たしかにイベルメクチンの副作用で深刻な被害を及ぼしているので、少なくとも「イベルメクチンを一般薬として販売するのは危険だ」と言って言えないことはありませんでした
また、当時はまだフィラリア予防薬販売は動物病院が独占していたのですから、動物薬に不慣れな薬局が販売していて副作用が頻発したわけではありません。
「危険だから一般薬局では販売できないように処方薬化しよう」と先回りしていうのも変な話ですが、とにかく非常に短期間で、しかも処方薬化のための外部専門家による審議会も、農水担当者による20分足らずの説明の後に全員が賛成し、粛々とイベルメクチンの処方薬化は完了しました。

薬剤師会など一般薬になれば利益を受けそうな業界は管轄が厚生省(当時)ですが、農水省の一方的な処方薬化に不満を持ったということでもなさそうです。
人間薬に比べれば市場規模が小さいですし、第一、薬剤師は動物医薬品について一切勉強しなくても資格を取ることができます。
私の知る限り、その時点で処方薬化の経緯を報じ問題提起をしたマスコミはありません。指定変更の持つ重大なその後の影響を見逃していたのだと思われます。
実際、当時は日本がこれほどのペット社会になるとはだれもおもわなかったでしょう。
ちなみに、その後しばらくして農水省OBが日本獣医師会の専務理事に再就職されましたが、この方は
たまたま農水省薬務室長経験者です。



<付記1>
動物病院業界がフィラリア予防薬の処方薬への指定変えについていかに熱心に取り組んだかは当然一般の飼い主さんには知らされていないことですが、たまたま内輪もめした獣医師同士で名誉毀損の裁判が行われ、その判決文の一部に「日本小動物獣医師会が代議士を動かすために裏で「せんべい代」を支出し、代表者が代議士と一緒に農水省の生産局長と面会し、その後間もなく農水省から「処方薬化のために副作用情報を集める」よう依頼された経緯が残されています。
今回、この原稿のために裁判の行われた前橋地方裁判所の記録を検索したところ、すでに削除されていましたが、大変ありがたいことにPug's Roomというブログに判決文が掲載されていましたので、その事実認定の一部をコピーさせてもらいました。
全文は上記パグズ・ルームさんのサイトにあります。
前橋地方裁判所の記録
このブログではフィラリア予防薬についても分かりやすく解説されています。
pug-room.com
pug-room.com(2)


前橋地方裁判所での判決分(一部)

(2) 平成9年9月7日に日小獣の第5回理事会が開催され,フィラリア予防薬の要指示薬化問題が話題となった。
日小獣理事で薬事対策委員長であるBより,要指示薬にするためには薬事審議会に諮らなくてはならないので,たくさんの資料が必要である旨の,また,特許期限切れまであと1年となったので,政治活動を始めるべきではないかの発言があり,原告も,日小獣だけではなく,各県獣から声をあげて日獣(日本獣医師会のこと。以下同じ。)の声としてあげないと農水省も動けない,日本の政治は族議員によって動かされているが,日獣(政治連盟)の推薦委員は肝心な核に入っていない,効果のある人のところに行くとしても菓子折の一つも必要となるが,そのための支出は予備費から認めていただきたいなどと発言した。
議長を務めていた日小獣会長のCが,副作用報告の収集・分析をすることと,政治的に動く必要ができた時には予備費より支出する旨を確認し,異議なく承認された(甲11の1,13)。
(3) 原告は,平成9年9月30日,群馬県獣副会長のDとともに,群馬県獣の政治活動の一環として群馬県出身の衆議院議員であるEを訪問した。
この時同議員が農水省に電話を入れて農水省畜産局長のFとの面会を予約し,同議員同席の上で畜産局長と面会した(甲13,14の9)。
(4) 平成9年10月15日F局長から原告に電話があり,動物用医薬品の再評価及びそのスクリーニングを行うときに,イベルメクチンについては副作用についてだけでなく,その安全性についてもデータを集積して話を詰めることにしており,ついてはさらに多くの副作用データを薬事室宛に集めて欲しい旨告げられた。
また,これまで副作用報告の収集をしてきた日小獣では,引き続き,副作用報告の収集を行うべく,同月25日に開催が予定されていた関東地区獣医師連合大会において,参加者に副作用報告書と副作用例等収集協力要請文書を配布することとし,その準備のため,原告において,被告に対し,さらに多くの副作用報告を収集する必要があることを伝えて協力を依頼したところ,被告は同年10月20日に自ら作成した「副作用症例収集協力願い」の文案をファックスで送ってきた(甲8,13,14の10,14の11,原告本人,被告本人)。

以上の経緯によって、フィラリア予防薬は処方薬に指定変更され、動物病院が販売を独占できる体制が堅持されるようになって、今日に至っています。当然、価格についても高価格が維持されました。

<インターネット普及による海外製品の流入>
しかし、業界がそれで一安心したのも束の間、今度はインターネットが普及し、個人輸入業者を通じて海外の正確な情報が入ってくるようになりました。平成12〜13年頃の話だと思います。
フィラリア予防薬は世界企業が生産しており、日本で流通している製品も 海外と同一なものが多いですから、「海外の怪しげな予防薬を飲まされる犬はかわいそうだ」(匿名の獣医師のホームページに実際にあった言葉)とヒステリックに叫んでも、まるで説得力がありません。
何とか、個人輸入を禁止できないか?という話もあって、獣医師会は開業動物病院の一部から大分突き上げられたようですが、規制をするにしてもヒト用医薬品の個人輸入を扱う厚生省(当時)との整合性も問題もありましたし、個人の自由という憲法上の問題でもありますから、業界として出来ることはあまりなかったようです。

ただ、業界の危機感は相当なもので、天下の獣医師会がそのホームページのトップで、「ストップ・ザ・個人輸入」というバナーを貼ってキャンペーンをしていたことがあります。
もっとも、海外からのフィラリア予防薬の個人輸入を話題にすること自体、その情報を広めることにもなるので、獣医師会のサイトでは「フィラリア予防薬」のことにはまったく触れず、一般論として中国製ダイエットで女性が死亡した話を取り上げて「個人輸入は危険だから止めましょう」というメッセージを発信していました。
動物を扱う獣医師会が、そのホームページのトップで痩せたい女性の心配をしてあげたことになります。

もっとも最近は、個人輸入をした予防薬をオークションで販売して何千円儲けた、みたいな些細な国内販売事例を見つけてきては警察に告発して、個人輸入全般のイメージを落とすことをチマチマとやるよりも(今でもせっせとやっているようですが、)むしろ「
投与前検査をしないと犬が死んじゃいますよ」キャンペーンに力を入れる戦略が成功しているようです。
どこにも頭のいい人はいるもので、人間は安全だと言われるより危険だと言われた方が心理的にはインパクトがあります。
愛犬を大事に思う飼い主さんの心理を十分に認識したこの情報操作戦略は、狂犬病予防接種の正当化作業以上に効を奏しており、、ネガティブキャンペーンのやり方の教科書があれば教材として載せてもいいほどでしょう。
動物病院は、専門家の権威を使って情報不足の飼主さんに投与前検査をやらない時の危険を煽ることが出来ますし、頼まれもしないのに、その話(「事前検査をしないと犬が死んじゃいますよ」)をブログなどで流布させる一知半解の飼い主さんも沢山いますから情報はいやでも拡がります。

業界が投与前検査の必要性を強調し始めたのは、個人輸入という手段が普及しだしてからのことです。
投与前検査のミソは、飼主さんは「海外からの予防薬は個人輸入できても、採血を伴う投与前検査は出来ない」というところにあります。
個人輸入が普及しだす前には「投与前検査の必要性」が今のように強調されることはありませんでした。
獣医師であれば投与前検査の有用性や限界については百も承知しています。
今でも、それまでずっとフィラリア予防をしてきている飼い主さんの犬などには、獣医師の判断で検査を省略している良心的な病院は多数あります。

次のページでは、海外の大半の国ではフィラリア予防薬が家庭薬(一般薬)として販売されており、投与前検査についての意味づけも違うことを中心に、投与前検査の信頼度について説明させていただきます

NEXT
フィラリア予防薬の個人輸入
<付記2>の獣医師のように利権にあぐらをかいた動物病院をなくすためにも・・
付記2:
話は脱線しますが・・・
ここで取り上げたイベルメクチンはフィラリア予防だけでなく、他にも 非常に幅広い用途のある医薬品原料です。
イベルメクチンの用途の一つは疥癬治療で、これは愛玩動物用だけでなくヒトの疥癬治療に使われますが、大口の需要は畜産動物用であり、文中で述べたように既に特許が存在しないので、現在ではインド、中国をはじめとして多くの国で生産されており、ジェネリック製品の原料になっています。
意外と知られていないことですが、イベルメクチンは日本の北里大学によって発見、実用化されました。
世界的にみれば、イベルメクチンの用途として無視できないのが、アフリカと中米の風土病で沢山の人間を失明に追いやっているオンコセルカ(河盲症=ブヨが媒介するフィラリア症の一つ)の特効薬であることです。
北里から特許を取得したメルク社では、この風土病を撲滅するために今まで数千万人分のイベルメクチンを無償・無制限で提供し続けています。(北里もこの分の特許使用料は放棄しました。)
この話に触れるたびに、\60の仕入原価の製品を\1,000以上で販売する日本の動物病院との「志」の違いを感じます。


オンコセルカについて
北里大学HP
メルク社HP(pdf6ページ目をご覧ください
ジミー・カーター財団・(元アメリカ大統領です。)英文


獣医師会投稿ページ(こういう馬鹿なことを言う動物病院もあります。)
メルク社や北里大学の社会貢献活動には頭が下がりますが、上記リンク先の動物病院ではこの崇高な試みをすら、
自分達のフィラリア予防薬の暴利体質を正当化することに利用しています。

この獣医師は、メルク社のフィラリア予防薬(ハートガード・日本名カルドメック・ご存知の方も多いと思い
ます。)を動物病院が高値安定で販売することは、メルク社の利益になり、ひいてはオンコセルカ撲滅に役立つと言っています。
冗談じゃありません。メルク社のカルドメックはこの投稿がされた時点ではまだ高かったものの、動物病院の仕入れ価格は
@\200程度でした。
それを言うのであれば、この動物病院が法外な価格(自称高値安定)を取り下げて適正価格で販売すれば、もっと多くの犬が
フィラリア予防薬を与えてもらえて、ひいてはメルク社の利益も増え、社会貢献活動にも役立つではないですか?
古い投稿であるし時効といってもいいのですが、同じ獣医師が自分のブログで相変わらずつまらないことを言っているので、
あえて取り上げました。
また、「獣医師会投稿ページ」という部外者が見ることの少ないサイト内の話ですから、まともな獣医師なら顔をしかめるこんな話も、意外と内輪ウケたのかもしれません。東海テレビの「セシウム君」を思い起こさせます。
本人のブログによればこの獣医師は北里大学出身で、セシウム君問題の起きた愛知県で開業しています。
<付記3>
フィラリア予防薬投与による副作用の現状はどうなっているでしょうか?
動物薬の副作用情報は「農水省動物医薬品検査所」が管理し、情報も公開しています。
イベルメクチン投与後の副作用については、死亡例を含み過去10年間で生じたいくつかの例が報告されていますが、フィラリア感染が陽性でも陰性でも現れる嘔吐やふらつきなど一般的な副作用が多く、死亡例に至っても投与前に行わないと危険だとされる「ミクロフィラリアの急激な死滅による副作用として引き起こされる」と、どのブログにも書いてある大静脈症候群によるものは1件も見当たりません。
因果関係は不明としながらも、投与当日に熱中症を起こしていた事例や、親犬の分を生後2ヶ月半で固形食を食べていない子犬が食べてしまった事例などが報告されており、飼い主さんの初歩的な慎重さが求められる結果になっています。

農水省動物医薬品検査所 検索欄に「イベルメクチン」と入力してください。